多民族の共生

2009年11月11日 (水)

2009年10月例会:「アフリカの子ども兵」を知り考える

旭川平和委員会青年部10月例会を開きました。テーマは「アフリカの子ども兵」で、子ども兵たちがどうやって増えているかと、元子ども兵の社会復帰へ向けた課題、その背後で利権をめぐり蠢く大国の姿などがレポートになりました。

学習会のレポーターを務めてくれたのは8月に「入会したい」とメールをくれた旭川市内で働く3児のママさんのNさん。Nさんはこれまで必死に仕事と育児にがんばってこられました。今年2月、テレビで見かけたアフリカの子どもの「目」が気になりアフリカ問題に注目。5月に北海道新聞紙上でアフリカの子ども兵への社会復帰支援をしているNGOの活動を知り「知ってしまったら、関わらずにはいられなかった」とNさん。旭川で一緒に活動できるグループをウェブ上で探しているとき偶然に旭川平和委員会青年部と出会い即メール。9月例会にゲスト参加され、直後の10月例会でレポーターを務めていただきました。

Nさんはパワーポイントで子ども兵の現状を報告しながら、特にウガンダやコンゴの実情を紹介してくれました。子ども兵とは正規・非正規兵を問わず、男女の別なく非戦闘員も含め武装勢力の活動全般に参加させられる18歳以下の子どもを指すそうです。なかには兵士の「妻」として「与え」られ身の周りの世話や性的虐待を受ける少女の例も多いとか。武装勢力も「子ども兵」の存在について対外的に隠さないと困るようで実態は明らかになってないこと、子ども兵が成人すれば「成年兵」となり姿が見えなくなることなどが言われています。「子ども兵」は世界で30万人以上いるとされ、ほとんどは誘拐され強制的に子ども兵にさせられています。そういう点で彼らは「被害者」なのですが、出身村落で殺人を強いられたり「親を殺さないとお前を殺す」と肉親殺しを強要されるなど「加害者」の側面も併せ持ち、精神的に強いダメージを受けている他、村落から「人殺し」のレッテルを貼られ社会復帰できない等の状況があるそうです。

武装勢力側は使い捨てにできる絶対服従する安易な戦闘力として子ども兵を「重宝」し、夜陰に紛れて誘拐を繰り返しているとか。村落側も夜だけ子どもを一ヶ所に集めて警護するなどの対策をとっているそうですが、子どもが何キロも歩いて毎夜移動せねばならないなど根本的には解決していません。また、カラシニコフなど使いやすい銃の存在が子どもを「子ども兵」化しているなどの指摘もあります。同時に、子ども兵を「多用」しての武力紛争はそれぞれの国に眠る希少金属(レアメタル)やダイヤモンドなど地下鉱物資源をめぐる大国間の争いの影響をうけています。これらの根本原因を一つひとつ取り除いていく国際社会の努力が求められるのではないでしょうか。

論議の中で私から「日本にも性格やあり様は全く異なりますが『子ども兵』がいることをご存知ですか?」と提起すると驚きの声が広がりました。一例として陸上自衛隊少年工科学校の事例を紹介し、中学卒業して3年間宿舎生活で軍隊教育を受けること、入学後すぐに小銃を渡され扱いを訓練させられること、授業には愛国心教育なども含まれ徹底的に自衛隊教育を受けることなどを紹介しました。

■陸上自衛隊少年工科学校
http://www.mod.go.jp/gsdf/yt_sch/monogatari/index.html

例会にはNさんも含め子どものいる3名が参加しており、同じ部屋のなかで2歳から小1までの子ども3名が駆け回る賑やかななか行いました。自らの子どもの姿を目にしながら、「他人事とは思えない」「日本で何ができるのか考えたい」と胸を熱くする親御さんの姿もありました。

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2009年10月16日 (金)

10月23日「花はどこへいった」シネマ&トークショー

久々の更新となりました。この間、さまざまなことがありましたね。8月末の総選挙では自民中心→民主中心へと政権が交代しました。基本的な支配構造は変わっていませんから、米軍との関わり、自衛隊政策も大きくは変わらないでしょうが、自民党政権時代のような全て黒いベールの向こう側に隠す、ということは少なくともできなくなると期待しています。

さて、当面、書き溜めていた記事(とくに記事更新していなかった間も定例の当会例会はやってましたので、その報告等)を少しずつ書きながら、再び週一ペースで更新してまいりたいと思います。まずは映画の告知から。

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映画『花はどこへいった』シネマ&トークショーが10月23日(金)午後6時開場、午後6時30分上映で開かれます。会場は旭川市公会堂(旭川市常磐公園内)。

Photo

映画チラシには「ベトナム戦争のことを知っていますか」と大書されています。当日来旭される坂田雅子監督は夫であり写真家のグレッグ・デイビス氏の死をきっかけに、氏がベトナム従軍中浴びた枯葉剤について映画製作を決意されたそうです。

ベトナムを訪れた坂田監督が目にしたものは、戦後30年を経た今もなおダイオキシンを含んだ枯葉剤が子どもたちに「がん」や「生まれながらの障害」を起こさせ、大地を蝕み続けている現実でした。

映画は亡き夫の鎮魂と共に、受難を「引き受けた」ベトナムの人々の家族愛と平和への思いを描き、戦争や枯葉剤被害の実態に静かに迫ります。

上映後、坂田雅子監督のトークショーが行われます。

上映と監督の招聘に奔走されたのは旭川市内で働く一人の若い女性だそうで、その女性が高校時代の修学旅行で訪れたベトナムで戦禍の実相を知り衝撃をうけられ、いつか自分にできることをしたい、との思いを持ち続けられたそうです。今回、その女性の熱意をうけて監督の来旭となりました。

■とき:10月23日(金)午後6時開場・6時30分上映
■ところ:旭川市公会堂
■入場料:大人前売1000円/大人当日1300円/学生当日のみ800円
■取扱所:富貴堂各店・こども富貴堂・市民劇場・花みずき・朝日新聞サービスセンター・舞ふれんど・旭川青年大学・旭川平和委員会青年部・他
■問合せ先:電話0166-60-1616(のだけ)

ぜひ足をお運びください。旭川平和委員会青年部も上映を応援しています。

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2009年7月28日 (火)

2009年7月20日、日韓共同報告会に130名

2009年7月20日、旭川に隣接する東川町の町農村環境改善センター・大ホールにて「忠別川周辺地域の朝鮮人強制連行・強制労働―日韓共同報告会」が開かれ、会場いっぱい130名の参加がありました。主催は「江卸発電所・忠別川遊水池 朝鮮人強制連行の歴史を掘る会」(以下、掘る会)。地元、東川町と東神楽町が町として後援し、調査に協力しました。

P7200090 ■会場全体の様子

Sn3d0466 ■北海道新聞から

この地域では中国人強制連行については慰霊碑(中国人強制連行事件殉難烈士慰霊碑:東川町東14号共同墓地)も建てられ、毎年7月7日に慰霊祭が行われる(上の北海道新聞記事参照)一方、朝鮮人強制連行については公式には「未確認」の段階とのこと。よって慰霊碑の建立などは今後の課題になっています。

P7200063 ■近藤さん

P7200061 ■塚田さん

この日は「掘る会」代表の近藤伸生さんが司会を務められ、最初に3月に行われた訪韓聞き取り調査の報告が「掘る会」事務局長の塚田タカヤさんからされました。映像も交えながら、現地で行われたことの生々しい証言が紹介され、特に「(高給を得られる、と)騙されて連れてこられた」とか「無理やり」など本人の意思とは別に日本まで連れてこられたことの証言。また、厳しい労働実態の一方で、文句を言わずよく働いたものだけに旭川で休みをとる権利が与えられるなど、労働者「管理」の実情が語られました。それらの工事は地崎組や荒井組など、いまも残る企業が受注していたことも明らかになっています。

P7200065 ■鶴間さん

次いで、この間の「掘る会」の活動でわかったことを鶴間松彦さんから報告されました。ここでは特に、逃亡した朝鮮人労働者の「給与」が法務局に供託されている事実などが明らかにされ、驚きました。これらのデータは個人情報は黒塗りされていますので、今後政府間の交渉により解明がすすむものと思われます。

韓国側からは韓国政府・日帝強占下強制動員被害真相糾明委員会第3課のメンバー6名が来日。大方の予想(?)を覆して、若い女性が過半数を占める若き調査団でした。

P7200068 ■許さん

P7200078 ■李さんと尹さん

韓国側報告の冒頭は第3課長の許光茂(ホ・グァンム)さんが同委員会の沿革を含めた経過、組織内容、業務概要や調査の進行状態など全体像を報告。次いで、尹智炫(ユン・ジヒョン)さんと李宣姈(イ・ソンヨン)さんのお二人が「上川地方及び旭川市の朝鮮人強制動員の実態」と題して詳細な報告をされました。これによれば上川・旭川で5ヵ所の事業場に強制動員がなされ、実数は不明ながら少なくとも3000人以上が動員されたのではないか、とのことです。今回「掘る会」が様々調べられた東川町及び東神楽町以外でも旭川市の「旭川飛行場」や「東旭川上遊水池」「東旭川下遊水池」などへ動員されていたことが証言などからわかっているそうで、現在裏付け調査が求められています。

「旭川飛行場」といえば想起するのは陸上自衛隊旭川駐屯地に斜めに走る「旭川飛行場」。これがいつ建設されたのかが問題となるのですが、調べたところ昭和13年9月に民間用(民生用?)として着工開始、昭和18年6月21日に(軍用に?)転用工事開始し、昭和20年4月に完成しています。しかしながら、これらの工事がどのように行われたか?については詳しい史料が残されていません。ウェブ上を探すと「愛国飛行場」として建設され、その作業には「三浦綾子が女子青年団の指導員として動員されていた」との記述が確認できますが、その元となる史料は明らかではありません。ですが年代的には符合しますし、戦前のこの地域の飛行場とは愛国飛行場のみとのことですので動員されたのは明らかだと思われます。今後の調査に期待されます。なお、陸上自衛隊北鎮記念館にも問い合わせましたが、愛国飛行場に関連する史料は無い、とのことでした。その際、いくつかアドバイスをいただきました。この場で、対応いただいたH准尉さんにお礼申し上げます。

これら日韓の調査は今が「スタート」です。地域に埋もれている証言や史料を掘り起こし、この地域で何が行われたのか?を事実に基づいて明らかにし、犠牲者の足跡を明らかにし、お詫びすべきをお詫びし、日韓友好連帯増進に寄与できればと考えます。ブログ読者の方でも、何かご存知の方か又は知っておられそうな方を紹介いただける場合は当会青年部までメールでご連絡ください。

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2009年7月 2日 (木)

東川町周辺地域の朝鮮人強制連行・強制労働:日韓共同報告会

「江卸発電所・忠別川遊水池 朝鮮人強制連行の歴史を掘る会」から案内をいただきました。韓国政府機関のいわゆる「真相糾明委員会」との日韓共同報告会が開かれます。

東川町と旭川市にまたがる地域でも朝鮮人強制連行があったということが、「歴史を掘る会」による聞き取り調査などで明らかになってきています。それらの、いまわかっている全容を把握し、さらなる実態解明の糸口が見出せればよいと思います。

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7月20日(月・休)午後3時~5時

東川町農村環境改善センター・大ホール

資料代として500円(高校生以下無料)

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ぜひ多くの市民の参加を呼びかけます。

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2009年4月20日 (月)

2009年4月公開例会:「アイヌ民族を知り、自らを知る」

当会青年部はこのほど「アイヌ民族を知り、自らを知る」と題して4月公開例会を開きました。この公開例会には青年部員の他、青年団体メンバーや市内複数の大学生、アイヌ問題に取り組む青年、歴史研究者や九条の会関係者など23名が参加しました。

講師に北海道アイヌ協会江別支部長で元道立中札内高等養護学校長の清水裕二さんをお招きし、アイヌ民族が受けた侵略の歴史や差別・偏見、教育現場での課題や民族教育の可能性、国会「先住民族決議」以後の動向について講演を聞きました。

Sn3d0311 ■清水さん

清水さんは講演の冒頭、38年間の教員生活を振り返り、「一番辛かったのは学校の職員室だった」と語り参加者は驚きました。アイヌ民族として認知され、途中から自らアイヌであることを隠さなかったからこそ「信頼すべき仲間がいるはずの職員室に、一部ですが信頼できない先生がいた」「いまだに許せない思いもある」と語り、差別の厳しさを紹介しました。

清水さんは「アイヌ民族だから」と受けてきた差別や「いじめ」を紹介。「成績でしか見返すことができなかった」と、清水さんは必死で勉強し、高校でも常にベストテンに入る努力家でした。一方で「アイヌの言葉を教えない」ことが徹底されてきたため、現在なお「アイヌ語は話せない」と清水さん。民族の尊厳を奪ってきた同化政策に驚きの声があがりました。

2008年6月に「アイヌ民族を先住民族と認める国会決議」が全会一致で採択されましたが「これは外圧(国連機関等の圧力)の結果」とみる清水さんは決議後、巻き返しを狙う右派による「怪文書」が旭川を震源地に発せられ、全国に波紋を広げていると指摘されました。また、決議の提案説明にも「御同情」と記載があり、「いま真に必要なのは『同情』ではなく謝罪ではないのか」と問いかけました。アイヌ民族が辿った歴史を多くの国民が知ることで、真の政府による謝罪と先住民族の権利擁護を実現しようと呼びかけました。

清水さんは「アイヌ民族学校」の可能性についても触れ、多くの権利を含む先住権のうち「教育権が一番大切ではないか」とその内容を紹介しました。

Sn3d0307 ■熱心に耳を傾けました

講演後の質疑応答では若い参加者2名が「厳しい差別の中で、なぜ教員生活を続けてこれたのですか」など質問が出されました。清水さんは「(教員を)途中でやめてしまったら『だからアイヌは…』と言われる。それに加えて自分を支えてくれた家族を養うため、最後までがんばることができた」と家族への感謝の言葉で講演を結ばれました。

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★当例会は「財団法人アイヌ文化振興・研究推進機構」様の「アイヌ文化活動・アドバイザー派遣事業」により講師派遣をいただきました。この場にてご紹介するとともに、お礼申しあげます。

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2009年2月 9日 (月)

2009年2月公開例会:「パレスチナとイスラエル」

旭川市で「旭川冬まつり」がスタートした2月7日、早々と当会青年部2月例会を開催しました。今回は若干趣向を変えて、「平和を考える宗教者の会(準備会)」との共催で公開例会とし、1月例会で学びつつ「もっと深めたい」となったパレスチナ問題を学習交流しました。

テーマは「パレスチナとイスラエル」。講師に札幌在住の山本光一さんをお招きしました。山本さんは日本キリスト教団牧師で北海道キリスト者平和の会のメンバー。北海道平和委員会の常任理事もなさっています。2006年末と2008年の2回、パレスチナ自治区を訪ねています。

事前に友人知人を通じて参加を呼びかけたところ、講師を除き22名+幼児1名が参加。10代の学生さんも含め若い参加者も目立った例会になりました。

Sn3d0073 ■真剣な眼差しで耳を傾ける

山本さんの報告は前段でパレスチナとイスラエルの歴史的な背景、後段で現地の人々の暮らしぶりや町の雰囲気など、見て感じ取ってきたことを写真スライドも使いながら紹介してくださりました。

詳細は省きますが、ガザの「難民キャンプ」というとき、多くの日本人がテント張りの姿をイメージするのに対し実際は所狭しと家が建てられ、そこは世界一人口密集率の高い所だといいます。

山本さんの報告の中で印象的だったのは、「パレスチナの人々はとても明るい。悲惨な状況のなかなのになぜこんなにも明るいのだろう?一方でイスラエルの人々は暗い印象が共通している」という話。「ホロコーストを経験しているユダヤの人々が、なぜパレスチナ人を抑圧するのだ?」と聞いてもまともな返事が帰って来ないというイスラエル。その歪んだ支配構造が見え隠れします。

一方で占領地(ガザ&ヨルダン川西岸)からの撤退と両民族共存を主張するイスラエル人グループもあると報告されました。この活動は広河隆一さんの映画「NAKBA」で具体的にわかります。また男女とも徴兵制が敷かれるイスラエルで、兵士のなかから声をあげ真実を語ろうという運動もあるそうです。

昨今の新聞国際欄ではイスラエル総選挙の世論調査報道で「右派や極右が伸張」などのニュースがあり、パレスチナ側では「ハマス、ファタハを越える」などの報が。時々の情勢に一喜一憂せず、民族共存願う人々の輪が広がることを切に願いつつ報告を聞きました。

Sn3d0078 ■現地の地図を広げながら

質疑応答ではたくさんの質問が出され、山本さんから応答がされました。やはり聞いてみて「わからないことがたくさんある」ことがよくわかりました。まだまだ知ろうと、そして関わっていこうとそういう姿勢を確認できて貴重だったと思います。

最後に、血液ガンで入院している(最近退院した、とも)と伝わっている元海兵隊員アレン・ネルソンさんの治療費カンパが呼びかけられ、2万円が集りました。北海道のカンパ呼びかけ人でもある山本さんに直接お渡しし、アレン・ネルソンさんの回復を願いました。

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2009年1月17日 (土)

2009年1月例会:いまパレスチナ問題を深める

旭川平和委員会青年部1月例会を開催しました。例会には複数の会員(出席率60%)および会員外から学生さん1名(若い!)、子ども1名が参加し、お茶菓子なども机に広げつつ和やかな雰囲気ですすめました。

1月例会のメインテーマは「いまパレスチナ問題を深める」とし、08年12月から再び開始されたイスラエルによるガザ侵攻=ガザの人々に対する無差別虐殺について、歴史的背景や現状などをあらためて深める場としました。

旭川平和委員会青年部は道青年協と連名で武力攻撃の即時中止を求める声明を発表しましたが、多くの市民・道民の間には「なぜイスラエルとパレスチナが衝突を繰り返すの?」「原因はどこにあるの?」「最初に手を出したのは誰?」などと複雑なパレスチナ問題の背景があまり知られていない状況があるのではないか?と推察。それは青年部員のなかでも同じであろうと、青年部員それぞれが身の周りの人にパレスチナ問題について語っていけるためにも改めて疑問点を出し合い深め合おうとなりました。

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テキストに『これならわかるパレスチナとイスラエルの歴史Q&A』(野口宏・著、大月書店・刊)を事前学習し、例会でもページをめくりながら参考にしました。

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また例会では視聴しませんでしたが「参考映像」として『ガーダ・パレスチナの詩』(古居みずえ・監督、(株)マクザム・発売)を紹介し、「DVDを活用しぜひ見よう」と呼びかけました。

ガーダ―女たちのパレスチナ ガーダ―女たちのパレスチナ

著者:古居 みずえ
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この作品は書籍版が岩波書店からも出ていますので参考にしてほしいと思います。『ガーダ』はガザ地区の女性の生き様に長期にわたり密着し、迫った貴重な作品ということで評価も高いそうです。

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例会では次に沖縄・東村高江に建設強行されようとしている米軍ヘリ離着陸用「ヘリパッド」の裁判所を「活用」しての建設強行・住民排除に反対する要請書について報告し、青年部員みんなで取り組み、身の周りの人に署名を呼びかけていくことを決めました。

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Photo ■08年、東光9条の会例会

例会では最後に、新年早々の1月2日、旭川平和委員会の渡邊雅人事務局長が病気のため亡くなられたことを報告しました。故渡邊事務局長は享年69歳。大学卒業後、北海道で道立高校の国語教師として長く務められつつ、平和・民主主義・政治革新のために情熱を傾けられました。最近では旭川平和委員会事務局長として旭川の平和団体との連絡調整をされながら、旭川革新懇事務室長も兼務されていました。これまでの故人の活動に心から敬意を表し、あらためてご冥福をお祈りします。

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2009年1月 9日 (金)

「イスラエルのガザ侵攻に抗議する北海道青年学生声明」を発表

2009年最初の記事となります。今年も旭川平和委員会青年部ブログをよろしくお願いします。2008年末までで累計アクセス数が3万件を突破しました。今後も平和を願う多くの人々に役立つ(かどうかわかりませんが…)記事をお届けしたいと思います。

2009年を戦火のなかで迎えたいくつかの国・地域のなかにパレスチナ・ガザ地区があります。12月27日のイスラエルによる空爆再開以来、無辜の市民らが命を奪われています。紛争当事者には双方なりの言い分があるのでしょうが、「そこに住んでいる」だけで命を奪われた声なき声の言い分こそ耳を傾ける必要があると思います。

本日1月9日、わが旭川平和委員会青年部と北海道平和委員会青年協議会が連名で下記の抗議声明を発表しました。全文をご紹介します。

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イスラエルのガザ侵攻に抗議し、双方即時停戦、平和解決を求める声明

               2009年1月9日
               北海道平和委員会青年協議会
               旭川平和委員会青年部

ハマスの停戦拒否を理由として2008年12月27日以来行われているイスラエルによるガザ侵攻に対し、私たち北海道の平和を願う青年学生は厳しく抗議し、双方が人命尊重を最優先として即時停戦することを求めます。双方当事者は、紛争の一番の被害者は子どもやお年寄りなど戦闘と無関係な市民であることを理解すべきです。

すでにガザ地区では子どもも含めて一千名余の死者、三千名余の負傷者が生じていると報道されています。パレスチナの大地をめぐる歴史は、これらの根深い問題は武力では解決できないことを示しており国際社会を調停役に双方が平和裏に対話をすすめることが必要で、関係する全ての人々に対してそのための粘り強い努力を求めます。

イスラエルに対し強い関わりをもつ米国政府は、即時停戦実現のためのあらゆる努力をされたい。日本政府はそのために米国政府に対し米国政府の責任ある自覚的行動を促すべく外交努力を強められたい。

以上、声明とします。

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2008年12月15日 (月)

2008年12月例会:国際協力を考える-ガーナ支援の現状と課題-

旭川平和委員会青年部は某日昼間12月例会を行いました。今回のテーマは「アフリカ・ガーナへの支援の実情と課題」。青年部メンバーの知人でJICA(国際協力機構)職員として9月までガーナに滞在し、青年海外協力隊員の活動をつぶさに見てこられたSさん(女性)に来ていただき現地の様子をあれこれと聞くことができました。

Pc140015 ■報告の様子

最初にアフリカの地図(アフリカ全土が国別に線がひかれている地図)をプロジェクターで投影しながら「ガーナはどこでしょう?」と質問。英語で国名が書かれているにもかかわらず、なかなか見つけられないメンバー達。「東海岸あたりと勘違いしている人が多いです」とのことですが、実は山田も少し前に調べるまで東側にあるのかな?と勘違いしていました。
その後、ガーナの地図(10の州に分かれているそうです)を見ながら「首都がここで…」「ここからここまで650キロですが実際行くには時間がかかって…」とか説明を受けました。
次に訪ねて回った青年海外協力隊員の方々のそれぞれの活動なども交えて、現地の人々の暮らしぶりや経済状況、人々の雰囲気などを聞きました。とてものんびりしていて他者に対して穏やかだ、というのが聞いた第一印象でした。バスに乗っているとき何時間も待たされ出発したと思ったら突然引き返した。何事かと思ったら子どもを抱えた母親がいたので乗せて病院まで連れて行った。その後何事もなかったかのように元の道を走ってゆく、とか。日本ならメディアに取り上げられて大問題で運転手は懲戒処分を免れないだろうけど、そんなことお構いなしだそうで。
移動手段にバスが活用されていてバス乗り場には物売りの人がたくさん押し寄せているそうです。ゆで卵がよく売られていて、時々あたる(汗)そうなんですが、報告者Sさんもよくゆで卵を買っていたそうですが運よく(笑)一度もあたらなかったとか。
一方、教育を受けさせるのはなかなか大変で、とくに女性は早々と結婚して家に入るというのがよくあり、学校教育を受ける機会を逃しているそうです。国は学校教育を奨励しているものの現実とは差があるとか。ガーナには60数語の言葉があり、小学校以上では公用語の英語で行われているそうなので、大抵は英語で会話ができるそうですが、そうやって学校教育を受けられなかった人々は英語は話せないとのこと。
JICAの行っている支援と現地の人々の気持ち(というかニーズというか…)の差も若干あって、例えば村唯一の水源である沼。寄生虫が発生し、命に害はないものの痛みを伴う場合があるので対策を実施。沼に人力ポンプをつけて布で濾して寄生虫を取り除くようにしたり、そうしない場合は煮沸するように知らせたり。しかしそれまでの人々の習慣はなかなか崩せず、寄生虫はまだまだ治らないそうです。その寄生虫は身体にいるうちは害が無いそうで、ただ足から外に出ようとして出るときに痛いのだそうです。それを上手にとる医療ボランティア活動を行う現地の人もいたり。
その他にも青年海外協力隊員の若い人々が実施するさまざまな活動を写真や説明で聞きました。聞けばどの人々の活動も苦労や喜びがあるそうで、決められた区切りごとの報告書を読むと涙が出てくるときもあるとか。JICAの活動には協力隊員として派遣する日本人青年の人間的成長というのは事業内容に含まれていないそうですが、2年間の任期を終えるとかなり違ってくるとはSさんの言葉。なかには「応募する前まで引きこもりでした」という人も。よく応募したなーって思いますが、現地ではよくがんばっていたそうです。
ちなみに東京新聞12月7日付サンデー版「世界と日本大図解シリーズ:新JICA」によれば、現在76カ国に男性990名、女性1576名の計2566名が派遣されているそうです。逆に日本にも9370名の研修受け入れ、現地研修や第三国研修も含めると年間3万1千人余の研修を実施しているとか。なかなかの大事業です。JICAはこれまで外務省やJBICが実施していた無償資金協力や円借款も新たに実施主体となることになりました。ODAというと途上国に資金提供している、という印象だけが世間にはありますが、一番多いのが円借款。これは相手国に資金を貸し出すことで、結局は返済が生じます。
Sさんの話を聞いて国際協力というのはニーズをよく把握することが大切だなーと思いました。日本が先進国の視点で良かれと思って押し付けても、結果としては現地の人に活用されない場合もあります。一方「ODAはいらない」論が時折ありますが、青年海外協力隊の多くの方々のように現地に根付いて、人々と交流しながら国際協力の貴重な担い手となっている例も多々あります。そういう面にきちんと光をあてれば単純な不要論は出ないだろうと思います。
約一時間の報告の後、質疑応答を行いました。「例会のテーマがガーナと聞いて、チョコレートしか思い浮かばなかった」という部員の声に応えて(くださった訳ではないでしょうが)、メイド・イン・ガーナのチョコレートをお土産でいただき、みんなで分けて食べました。美味しかったですよ。

Pc140023 ■パッケージ

Pc140022 ■裏の説明書き

Pc140025 ■三等分しました

平和の課題というと身近な事柄やその時々のホットな話題に集中しがちですが、地球規模の視点で貧困を乗り越え、人々が飢餓無く暮らせるよう力を合わせていくことも平和共存のために重要な取り組みだと思います。日本の安全保障のためという狭い視点だけでなく、「全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認」(憲法前文)した国家として世界人類の平和共存のための学びと実践というのも実に貴重だと思いました。
今後もアフリカなど途上国の抱える問題は視野にいれていきたいと思います。

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2008年11月15日 (土)

高遠さん、カーシムさんのイラク報告会に102名の熱気!

以前告知していましたが、イラク支援ボランティア・高遠菜穂子さんと現地の青年グループ「イラク再建青年グループ」のカーシム・トゥルキさんを招いてセイブイラクチルドレン旭川が開催したイラク報告会「イラク人と語る『戦争』と『占領』」が11月12日夜、102名の市民が駆けつけ熱気のなか開かれました。

Pb120029 ■会場は満員、立ち見も!

高遠さんとカーシム・トゥルキさんは、現地の映像や画像も紹介しながら、2003年のイラク戦争以降、イラクの民衆がどのような惨禍をくぐってきたのか、そして今、どのような状態にあるのかを詳しく示しました。

現地の米軍によるファルージャの大量殺戮された遺体返還の映像では、「テロリスト」とされた市民が実は病院職員と入院患者であったことや、足に障害をもち義足をつけた男性や両腕、両足を縛られ後頭部を撃ち抜かれた男性の遺体を例に挙げ、「掃討作戦は即ち普通の市民に対する虐殺でしかない」と米軍の無法ぶりを告発しました。

また遺体のなかに、蛆虫も湧かず腐敗もしない白く皮膚が剥けた遺体があることから「禁止されている大量殺戮兵器の実験場にされた可能性がある」との指摘もありました。これは照明弾として使う「白燐弾」を対人使用したのではないか?との報道もあります。

Pb120012 ■報告する二人

カーシム・トゥルキさんの報告や発言は驚きました。トゥルキ氏自身、元々は徴兵され共和国防衛隊でイラク戦争に従軍していたそうです。トゥルキ氏はその戦闘で大切な友人を失い、さらに友人を背負っていたことで友人の命と「引き換え」に自分の命を救われる経験をされました。トゥルキ氏は戦争の愚かしさと悲惨さを子々孫々まで伝えるために、着ていたイラク軍の制服を今も保存している、と見せてくれました。

そんなトゥルキ氏も最初は米軍への憎悪、復讐してやるとの気持ちで一杯だったといいます。高遠さんが実践する「非暴力」の行動が「いかに間違っているか」を説得するために高遠さんに語りかける毎日だったとか。それが一変するのが2004年に起きた高遠さんら日本人3人の拉致・拘束事件です。トゥルキ氏は「それみろ、非暴力などでは解決しないのだ」と思いつつ、高遠さんが「無事解放されたら非暴力を信じてみよう」と祈るような複雑な気持ちで見守ったといいます。そして3人は無事解放。それは非暴力平和主義を貫いた高遠さんの実践が通じた瞬間でした。トゥルキ氏はそれから武力による報復を捨てたそうです。

そしていま、若い仲間と共に破壊された建物を修理する仕事をすすめています。報告では米軍によって放棄された大学校舎を修復し、いまは立派に教育・研究に使用されていること、そこで得た報酬を仲間に分配し、若者が家族を養っていけるし技術を身につけていること、などを聞きました。この祖国復興に邁進する若者の姿に、参加者は一様に希望を感じたようです。

Pb120026 ■修復前の大学校舎

Pb120027 ■修復作業真っ只中

Pb120015 ■映像に見入る参加者

会場では募金が呼びかけられ、総額6万5千円余の市民の「浄財」が寄せられました。当会青年部の一人は「旭川市民の良心を感じる」と感想をもらしていましたが、一時にこんなにも募金が寄せられたのは珍しいことです。なかには若い女性がフリーザーバッグ2袋に小銭をぎっしりと詰め込んで持ってきてくれました。嬉しい話です。

また物品販売コーナーではトゥルキ氏の著書『ハロー、僕は生きているよ』も販売され、用意した20冊が完売しました。

ハロー、僕は生きてるよ。―イラク最激戦地からログイン Book ハロー、僕は生きてるよ。―イラク最激戦地からログイン

著者:カーシム・トゥルキ
販売元:大月書店
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戦争と平和 それでもイラク人を嫌いになれない Book 戦争と平和 それでもイラク人を嫌いになれない

著者:高遠 菜穂子
販売元:講談社
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愛してるって、どう言うの?―生きる意味を探す旅の途中で Book 愛してるって、どう言うの?―生きる意味を探す旅の途中で

著者:高遠 菜穂子
販売元:文芸社
Amazon.co.jpで詳細を確認する

また、あさひかわ西地域9条の会が戦争体験証言集「平和への伝言」1・2を販売し、映画「パレスチナ1948NAKBA」旭川上映実行委員会が鑑賞券の販売を行い、いづれも好評だったとのことです。

高遠さん、トゥルキ氏らの今後の活動と、セイブイラクチルドレン旭川の次の動きに注目したいと思います。参加者の感想文がセイブイラクチルドレン旭川のブログに紹介されていますのでご参照ください。⇒ http://iraqchildren.spaces.live.com/

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