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2010年11月22日 (月)

第2師団のIT化実験:〝深化する〟陸自のC4ISRが「日米同盟の強化に資する」とは?

2010年11月11日の産経新聞「【同盟弱体化】第5部 尖閣事件の陰(上)普天間迷走…亀裂は深く」で第2師団のC4ISR部隊実験についてふれられていますので、一部引用してご紹介します。

■元の記事
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/101111/plc1011112352027-n1.htm

+++++引用開始+++++

 11月5日、北海道のほぼ中央部にある陸上自衛隊上富良野演習場。雪で覆われた山の尾根に突然、黒い飛行体が姿を現した。「VTOL型UAV(垂直離着陸型無人機)」だ。

 長さ約1メートルの円筒形の無人機は下部のプロペラを高速回転させ、上空十数メートルをヘリのように飛行。搭載カメラで撮影された映像は瞬時に指揮所に送られる。

 陸自第2師団旭川市)による「C4ISR部隊実験」として初公開された。C4ISRは(1)指揮(2)統制(3)通信(4)コンピューター-の4つのCと情報=I、監視=S、偵察=Rの略だ。

 米軍は湾岸戦争以降、C4ISRの能力を格段に向上させた。根幹をなす装備の一つが無人機だ。敵陣深く入り込み精緻(せいち)な情報を集める。司令部から前線の部隊に至るまで情報をリアルタイムに共有し、作戦立案・実施も劇的に速めた。

 陸自の部隊実験も、こうした米陸軍の運用と歩調を合わせるものだ。それを象徴するように、部隊実験の指揮所には、同時期に同じ演習場で行われていた陸自と米陸軍の共同演習の状況も時々刻々と伝えられた。

 陸自幹部はC4ISR強化の意義を強調する。

 「日米の共同作戦の実効性を高め、ひいては日米同盟の強化に資するものだ」

 自衛隊の「進化」には米側の期待も高い。

 「ISRでの緊密な協力体制の構築が望まれる」

 米シンクタンク「新米国安全保障センター(CNAS)」が東京財団と共同で10月末に発表した提言の中で、日米同盟の強化策としてISRを例示した。

 米国にとって、中国と北朝鮮という北東アジアの不安定要因の「前線」に位置する日本は、情報収集での戦略的要衝にあたる。韓国哨戒艦撃沈事件と尖閣諸島沖での中国漁船衝突事件をみても明らかなように、海・空自衛隊のISR能力も一層重要性を帯びる。

 政府が年末に改定する「防衛計画の大綱」でもISRの強化は柱で、潜水艦の増強や大型無人偵察機グローバルホークの導入が課題となる。

 ただ、装備をそろえるにしても、日米が共同作戦を行う上で重大な「欠陥」が横たわったままだ。集団的自衛権に抵触するとの理由で、共同演習でも日米の指揮統制は別々だった。

 米軍の「作戦立案・指揮」と距離を置いたままでは、米軍の「情報」に触れることもできない。その危惧(きぐ)は顕在化しつつある。

 空自の航空作戦を束ねる航空総隊司令部が今年度中に米軍横田基地(東京)に移転する。当初、日本側は横田の米第5空軍司令部が北東アジアでの航空作戦を立案・実施すると見込んでいたが、米空軍はその機能をハワイの司令部に移した。日米共同対処は事実上ミサイル防衛(MD)に限定され「米側からの情報も限定的になる」(空自幹部)。

 「共同作戦のできない同盟に抑止力は期待できない」

 自衛隊OBの指摘が日米同盟に暗い影を落とす。

---中略---

「日米同盟の将来像を描くには、まず日本側が宿題を片づける必要がある」

 前防衛政務官、長島昭久は端的に総括する。宿題のひとつが、集団的自衛権の問題だ。この壁を越えるだけでも「日米の共同作戦は効率化し軍事的合理性も増す」(海自幹部)。日米同盟の緊密化にもつながる。

 日米同盟の「深化」に向け日本政府は待ったなしで取り組むときにきている。

 集団的自衛権 ある国が攻撃を受けた際、同盟関係などにある他の国が自らの安全に脅威があるとしてともに防衛にあたる権利。日本政府はこれまで、権利は保有するが行使できないとの解釈をとってきた。菅直人首相の諮問機関「新たな時代の安全保障と防衛力に関する懇談会」は8月の報告書で見直しを提起した。首相は解釈を「変える予定はない」としている。

+++++引用終了+++++

この記事を読むとやはり米側の作戦展開上の関心事であるC4ISRに日本が追いつこうと躍起になっていること、やはり今回の日米共同訓練とC4ISR部隊実験は背後でつながっていたということがわかります。そしてまた、これを真に「力」とするためには「集団的自衛権」を容認し「指揮・統制」を統合していくことが欲せられているということも…。

そのとき、自衛隊は専守防衛の自衛の「実力組織」というこれまで(無理があったにせよ)説明してきた枠組みから「川を越え」て、米軍に追随する「侵略の軍隊」となってしまう…。そんな危機感は平和運動サイドの「被害妄想」だと言い切れるでしょうか?自衛官のなかにも同じような危機意識をもっている方も多いのではないか?と思います。

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