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2010年1月31日 (日)

2010年1月例会:「米軍基地は撤去された-フィリピンの事例に学ぶ」

2010年1月例会を開催しました。テーマは「米軍基地は撤去された-フィリピンの事例に学ぶ」としました。沖縄・宜野湾市の普天間基地問題で、鳩山首相率いる民主・社民・国新政権は辺野古への「県内移設」をめぐりあっちフラフラ、こっちフラフラと見解がまとまりません。最終的にはなんとかなだめすかして辺野古に落ち着かせたいとの、アメリカの代弁者のような「=自民党」のような結果にならないことを切に願っています。

この問題では良識ある言論人や政党・政治家から「アメリカに正面から物言うべき」「沖縄の基地ができた経過を考えたら、即時撤去を求めることが当然」などの声が広がってきています。一方で、現状を目の当たりにした人々から「そんな…米軍に出て行けなんて無理に決まってる」などの消極論も。でも、本当に無理なのでしょうか?「無理」だと思う原因は、国民が選んだ政権が、腰砕けの対米外交しかしていないからではないでしょうか。

改定日米安保条約署名・発効から50年の今年、やはり根本に立ち返って安保条約を見つめなおそうということで、旭川平和委員会青年部の1月例会は実際に国民の力で広大で強大な米軍基地を撤去させ、その後もアメリカとは友好関係を保っているフィリピンの事例に学ぶ学習会を開きました。

510b6edepkl__ss500_ ■参考にした書籍

レポーターを務めてくれたのは大学生のメンバーKHさん。参考にしたのは松宮敏樹著『こうして米軍基地は撤去された!-フィリピンの選択』(新日本出版社刊)です。この例会に参加したのは全部で8名。来る予定だったメンバーが急病で2名欠席するなか、ゲストで参加してくれたのが当麻9条の会のみなさん。案内メールをご覧になり、急きょ駆けつけて交流してくださった当麻9条の会のみなさんに感謝申し上げます。

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報告レジュメ2枚を用意したKHさんは、アジア・太平洋戦争前からフィリピンの歴史を紐解き、戦後の米軍占領下~マルコス独裁時代~アキノ大統領と歴史の流れのなかで米軍基地にまつわる重要なできごとを紹介。比米軍事基地協定と比米相互防衛条約の違いや、基地撤去後の今も比米相互防衛条約は生きていることなども紹介しながら、いかにフィリピンの人々が屈辱的な「基地支配」下におかれてきたかを報告。親米マルコス独裁の嵐が吹くなか、反マルコス=反基地のような気風が成熟したこと、アメリカ軍基地が決してフィリピンを守るものではないことを明らかにし、最終的には主権と民族の誇りを守るため国民世論に押された上院が比米軍事基地協定の更新を否決したこと、などポイントをレポートしました。

KHさんは、『こうして米軍基地は撤去された』の巻末に上院での協定案採決の際の上院議員たちの演説が収録されていることを紹介し、「基地をなくすことは複雑で反対論の人もいた。経済的にやっていけるのか?アメリカから報復をうけないか?でも最終的には基地をなくした。今考えたら当時反対論の人も『やはりよかった』と思えるのではないか。これ(上院議員の演説)を読んだら日本の靖国派がいう『愛国心』とは全然違う、真の意味での『誇り』を感じた」とレポートを締めくくりました。

その後の意見交換、質疑応答では活発に質問や意見がだされました。
「基地労働者の補償より、基地撤去を優先したのか」
「基地の中での米兵犯罪はうやむやになったのか?」
「米軍基地撤去後、跡地の用途は?フィリピン軍は強化された?」
「米軍は憲法違反だ、という上院議員の訴えが大事だと思った」
「比べて日本は民主党政権になって『政権かわったので方針変わりました』となぜ言えないのだ?」
「民主党議員の良心的な人は内部で声をあげているのだろうか?それすら見えない」
などなど。これらの質問や意見をみなで話し合いながら、あっという間の2時間が過ぎました。

当時の在フィリピン「クラーク空軍基地」「スービック海軍基地」は強大なアジア一の米軍基地。クラーク空軍基地だけで、沖縄の基地全部の2倍以上だといいます。それでも米軍基地は撤去できた!決断はその国の人々に委ねられています。

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コメント

アメリカ軍が撤退した地域に中国が進行し、諸島とはいえ領土が奪われた国が存在する事実がありますが、それに関して議論はされましたか?

沖縄も中国からしたら列島線確保という目的に軍事活動を強化する可能性がありますが、仮にアメリカが撤退した場合中国に占領され日本はシーレーンを失う可能性がある事実をどのようにお考えかお聞きしたいです。

投稿: 田中公平 | 2010年2月11日 (木) 15時38分

中国は国産空母を建設中であり機動部隊を確保して独自のシーレーンを確立しようという意図を持っているらしいことなどは承知していますが、一方アメリカ政府や軍部も中国の海上勢力に対してはあまり警戒していないと聞いています。むしろ第2砲兵だと。

そういったつばぜり合いより、より融和していく可能性の方が現実的ですし、国際連合の精神だと思います。今度のコブラゴールドでもそういう動きがありましたよね。

とりいそぎ。

投稿: 山田 | 2010年2月13日 (土) 16時07分

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