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2008年8月12日 (火)

ヘリ騒音問題 第5回:「年間504回890時間」―旭川駐屯地のヘリ訓練詳細が判明

この問題の第4回で直撃させていただいた共産党のおぎう和敏氏から、「旭川駐屯地のヘリ訓練の詳細を取り寄せたので一部提供します」との連絡を頂きました。これまで私たちが自衛隊に問い合わせてもなかなか出てこなかった資料ですからぜひ一度見てみたいと、さっそく受け取りに行きました。そして見せていただいたのはこちら。

P8090001 ■提供受けた資料3点

提供されたのは次の3点。〔1〕平成17年度~19年度の旭川駐屯地における飛行訓練関連のデータ(17-18年度は訓練計画からの抽出、19年度は訓練実績)、〔2〕飛行訓練コース図と思われる線入りの旭川市北部および鷹栖町北野周辺の地図、〔3〕旭川駐屯地所属ヘリの写真。これら資料をざっと見た結果感じたことをいくつか書きます。

第一:19年度飛行訓練実績⇒規定内でもすさまじい回数・時間。規定外はないのか?これだけなのか?

P8090002 ■19年度の資料(一部)

以前「ヘリ騒音問題第1回」でご紹介したA夫妻が行政評価分室を通じて確かめた自衛隊の飛行訓練「内規」によれば、自衛隊は概要次のルールで飛んでいるそうです。

〔1〕原則8-17時、例外で週1回程度21時まで

〔2〕原則2機編隊。3機以上の編隊は組まないようにしている(騒音のため)

〔3〕訓練は郊外の山間部上空で行う。市街地上空は行き帰りのみ

訓練での総飛行回数が504回、飛行時間は890.5時間。第一印象は「規定時間内であっても多いなー」というものでした。平均すると一日1.4回、2時間半弱の計算。訓練コース下の住民にとってはいかに昼間だろうと、うるさいと思うのも仕方ないはずです。実際に訓練コース直下(大町)の住人から、「ノイローゼになりそうだ」と飛行時間等を記録したメモが届いています。

さらに規定外については平成19年度の飛行実績一覧を見る限り「無い」ことになっているのです。2回だけ2夜連続して20-21時までの飛行訓練をしているときがあり、厳しく言えば「週1回程度21時まで」に反しますが、年間を通じて平均すれば週1回以下です。とくに気になるのは早朝訓練の記載がまったくないことです。

もちろんこのデータは「飛行訓練実績」を記しているのであって、きっと急病人緊急搬送や行方不明者の捜索等は加味されていないのだと思います。訓練内容の項目にも「編隊飛行」「戦技操縦」「基本操縦」「試験飛行」「計器訓練」「夜間飛行」などの項目はありましたが「災害出動」などはありませんでした。

だとしても旭川駐屯地(第2飛行隊)では災害出動以外で早朝6時台からの訓練飛行を行っているはずです。以下の2例によってそのことは明らかです。

第一は前述A夫妻の問い合わせ結果。A夫妻が自ら記録した早朝訓練時間メモに基づく2度目の問い合わせに対して、自衛隊は平成16年3月~10月までの間に6回の午前6時~7時台の訓練飛行を認めています。

第二は上記大町在住Mさんから寄せられた今年の記録メモです。

P8050010 ■Mさんの手書きメモ

寄せられたメモは合計6枚。上記写真のようにヘリ飛行のたびにメモしていました。Mさんは日中も気づいたらメモっていましたが、このうちこちらで赤線を引いた部分は規定外の飛行訓練です。例としてあげた上記部分だけでも相当の飛行をしているのは明らかです。

残念ながら平成19年度の記録は手元に届いていませんが、平成16年やっていて、平成20年もやっていて、平成19年度は「やってません」ということがあるでしょうか。訓練計画では「0300-1230」といった時間指定もありました。これは午前3時から昼の12時30分までの間で○時間訓練しますよ、という計画だそうです。だとしたら3時から8時までの間にやらない保証はないのです。19年度、本当にやってませんか?

第二:飛行コース⇒「郊外の山間部」といいながら半分は市街地上空

提供された飛行訓練コース?と思われる地図はこちら。

P8090003 ■原図

これに場所等がわかるように赤ペンでメモを書き加えてみました。「自」と書いた部分が旭川駐屯地です。

P8090004 ■メモつき

自衛隊は高度500メートルを心がけている、と説明しています。航空法の最低飛行高度は150メートル。「配慮しています」とのアピールです。ですが上昇と下降ではそれ相応の低い高度となります(あたり前ですが・・・)。実は飛行コースの市街地部分のかなりの部分が上昇と下降にかかるのではないか?と思うのです。ですから高度500メートルで飛ぶのはあまり人の住んでいない山間部(それでも住んでいる人はいるので500メートルは必要です)。駐屯地が市街地にある限り、飛行ルート直下の住民は騒音に悩まされるのです。

P8090005 ■重なる「ルート」と「騒音苦情」

P5190005 ■騒音苦情地点

私たちとしては「郊外の山間部で訓練」というのは飛び立ったヘリが遠くまで飛んでいって、そこで訓練をして帰ってくる。だから行きかえりとはいえ、市街地上空を飛ぶのはごく僅か、と受け止めていました。でも実態は違います。おかしいなと思っていたら、実際は郊外も含め、駐屯地周辺の市街地も含めた周回コースで訓練しているのですし、小さな周回コースは市街地の上空ばかりをまわっているのですからそれこそ騒音は撒き散らされているのです。

以上を踏まえて考えたこと。自衛隊に率直に提起します

ようやく明らかになった飛行訓練ですが、それでも実態は不明瞭な部分が多く、聞きたいことも山ほどあります。また住民サイドとして要請したい事柄もあります。

そこで自衛隊第2師団または第2飛行隊に提起したいのですが、一度ヘリ飛行訓練に関する住民説明会を開いてはどうでしょうか?その場で住民からの意見なども募り、今後の市街地での飛行騒音の軽減、住民生活の向上に結実させていってはいかがでしょうか?ぜひ検討していただきたいと思います。

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コメント

初めまして ダイゴと申します

ヘリ騒音私も前から気になってました。

旭川には子供の頃から住んでて社会人になってしばらく離れてましたが10年ほど前にまた戻ってきました。

子供の頃は曙に住んでましたが ヘリがうるさいと感じたことは1度もありませんでしたが、数年前から明らかにおかしいですね

ヘリ騒音関連は一通り見ましたが一番おかしいと思うのが今回の自衛隊側が言ってる飛行回数


年間約500回ということですが そもそも何をもって1回と数えてるんでしょう?


私たち被害者側にとってはうるさいと感じればそれが1回


ヘリは1機だけでなく複数ありますが 1機が飛べば1回


など 解釈がかなり違うと思うんですよね


仮に1回を1機のヘリが上空を飛んだ時点で1回とカウントしたとして 私は今旭西橋の近くに住んでますが 1日に飛ぶのが少なくみて10回(実際はそんなものでなく朝から夜まで飛ぶのでひどい時は50回とかにものぼると思ってます)と考えてもそれで年間の半分150日やったとして1500回になるので どう考えても500回なんて生易しい物じゃないと思います


少し前に苦情の電話を入れましたが 電話に出た担当者が「操縦技術の維持に必要なので」ということを言いましたが ただ市内上空を飛ぶのにこれだけ飛ばなければ技術の維持が出来ないというのはどうなんでしょう?


自衛隊だけでなく ヘリを飛ばすところは警察などもありますが それらに苦情を出そうと思ったこともないですし たぶんみなさんも同じだと思います。


それだけ自衛隊の行為は明らかに異常ですね


私たち国民が自衛隊のヘリに求めることは 市内の上空を飛ばす技術ではないはず

あくまで災害時などの救助活動がメインだと思ってます

物資の輸送のような ただ飛ぶだけの行為など 免許があればだれでも出来るようなことにどれだけの回数をやって騒音を聞かせる気なのでしょうね

そのあたりの根本的なあり方に問題があると思います


これだけの騒音を出しててまったく市の問題としてなんら出てこないというのもおかしな話です

海外ならとっくに暴動が起きてると思うほど 明らかに理不尽な自衛隊の行動


ただ飛ぶだけの訓練を市街地などでやって万が一墜落などがあったときどうするんでしょう?


国民を守る立場の自衛隊が 実際は守るところか危険を冒してる現状は許すべきではありません


長くなってしまいましたが もっとこの件に関心を持つ人が増えて民意となって自衛隊に届くことを願ってます

投稿: 佐々木大吾 | 2009年2月 6日 (金) 11時09分

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