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2008年7月 9日 (水)

7・5札幌ピースウォーク参加報告:メディアはどう報じたか?警備はどうだったか?

山田はじめ旭川平和委員会のメンバー7名は、2008年7月5日のG8サミットにむけた平和サミットをもとめる札幌「1万人のピースウォーク」に参加してきました。メディアでは様々報道されていますが、参加しての実感を少し紹介したいと思います。

まずは新聞各紙がピースウォークをどう報道したかをご紹介します。

Kc330381 ■7月6日付北海道新聞

まずは地元巨大紙:北海道新聞。主催者・参加者を「サミットに批判的な国内外のNGOや市民」とし、若干の配慮を感じました。事実は書いており、「なぜ反発するのか」と参加した海外代表や市民の声を掲載しており比較的伝えているとの思いはあるものの、毎日新聞社会面ほどには非暴力を貫こうと努力した主催者の姿は伝えてなく、「4人逮捕」の文字が先行して見えます。

Kc330385 ■7月6日付毎日新聞

その毎日新聞。社会面では非暴力への主催者の努力を追っているものの、社会面の大きな写真も逮捕場面。上の一面見出しも「反対デモ」だし「4人逮捕」。

Kc330384 ■7月6日付朝日新聞

朝日新聞も「反対のNGO」と規定。主催者の声を載せたり、「『非暴力』が参加条件」と説明はありましたが写真はやはり逮捕で騒然としているところばかり。

Kc330382 ■7月6日付読売新聞

読売新聞もまた「サミットに反対する団体」による行進だと説明しました。社会面では「小競り合い、一時騒然」と見出しにし、記事でも周辺商店や住民の不安感ばかりを紹介。ピースウォークの参加者の訴えは一番書かれていませんでした。

Kc330379 ■7月6日付しんぶん赤旗

赤旗の一面見出しは「緑の地球を子どもたちへ」で、記事中にも「反サミット」「反対」の言葉はありませんでした。写真も平和的に主張をアピールする市民や海外代表の姿が紹介されていました。

以上のようなメディアによる報道でしたが、酷かったのはテレビ報道ではなかったか?と感じています。新聞各紙もピースウォーク参加者がいかにも「反G8」であるように描こうとしていますが、若干のアンバラもあり「横並び」と言って妥当か否か迷うところです。それを視覚効果も含めて「反G8」のNGOらが「暴力的」に行ったデモだと、「やはり洞爺湖サミットでも・・・」みたいにセンセーショナルを狙って描いていたのがTV報道でした。いくつかの報道を見ましたが、どれも逮捕シーンからはじまりデモ行進している場面は過激な主張を掲げる海外NGOの姿。ある番組はデモ行進として「金髪モヒカン頭」のお兄さんの姿のみを紹介しました。彼だって訴えたいことがあって参加したでしょうに、見かけだけで作為的に映像を使われるとは思ってもいなかったでしょう。

あるメディアで働く友人は、「自分が参加した集会&ピースウォークはそれぞれの参加者が訴えたいことを口にし平和的な多彩な集まりだった。でも自分の勤めるメディアの報じたものはまるで別のイベントを紹介しているようだった」と、メディアの多くが集会&ピースウォークのごく一部の過激な訴えをしている人を「これが全て」とばかりにクローズアップしていることに懸念を示しておられました。この懸念にまったく同感です。

実際の集会は非暴力の徹底や、過去に暴力的に混乱を持ち込んだ団体の参加拒否を明確にし、その徹底のためにリーフを配布し集会で何度もマイクで呼びかけられました。実行委員会は「平和サミット北海道連絡会」「ほっかいどうピースネット」「北海道平和運動フォーラム」の3団体で構成されていましたが、実行委員会の原則として以下の3点が確認されかなり徹底されました。

(1)非暴力に徹すること

(2)参加団体への誹謗・中傷は行わないこと

(3)市民を威嚇するようなヘルメット・服装はしないこと。「革マル派」などの暴力集団は、集会・デモへの参加、会場内でのビラ配布を認めません

そしてデモについても警察や公安条例の規制について「市民の表現の自由を侵す」と考え方を説明しながらも、交通安全上の必要を認め「交通整理に協力」するとし交通警察官の指示に従うよう要請しています。とりわけ警察とのトラブルについては事前に危惧している点を詳細に記し、感情的な対応を戒めています。

このような主催者の努力は多くの参加者に受け止められ、生かされたと感じています。3原則で名指しされていた「革マル派」は、宣伝カーを出しビラ配布をしていたものの、会場外で行わざるを得ませんでした。また主要構成員がほぼ「革マル派」と推測(※1)される団体が参加していましたが、実行委員会原則に従いこれまで彼らが集会等で行ってきた身勝手な行動を最小限まで抑えられ、全体の進行の障害にはなりませんでした。

P7050004

(※1)山田が札幌で平和運動を行っていた際、写真の団体と遭遇したことが何回もありました。山田はこの革マル派系団体から身元調査をされたり、宣伝活動を妨害されたり、追いかけられたりしたことが何度もありました。当時、自らを「革マル派の立派な活動家」だと自称した彼らが、もう何年も経つのに同じ学生団体のノボリをもち参加していた姿を見て、改めて驚きました。また当会の所属する日本平和委員会のFさんも学生時代、支援していた自治会再建運動主要メンバーに対する彼らからの「恫喝と脅迫」等により頓挫させられ、彼自身大学構内で軟禁状態におかれたことがありました。「目的のためなら手段を選ばず」の革マル派系団体と一緒に活動できないことは明白ではないでしょうか。

さて話を戻します。ピースウォークの前に開かれた集会は、実に多彩に平和的に開催されました。

P7050003 ■新芸能集団「乱拍子」

P7050010 ■松平晃さん

オープニングでは新芸能集団「乱拍子」の太鼓と獅子舞。途中、松平晃さんのトランペットとわが旭川平和委員会とも交流のある塚田タカヤさんの弾き語り(「イムジン河」や、オリジナルソング「森の人よ」など)と、文化の香り溢れる集会でした。

冒頭、実行委員会代表であり、わが北海道平和委員会の石田明義理事長が開会あいさつをしました。

P7050009 ■石田明義さん

集会では10組の海外ゲストや国内ゲストがそれぞれの立場から多彩な訴えを行いました。韓国の農民代表が入国を拒否された事件を受けて国際農民組織「ビア・カンペーシナ」の代表が怒りの訴えをしたり、日本平和委員会も加盟する「世界平和評議会」代表も挨拶を行いました。

集会には実行委員会構成団体の参加組織が各地から駆けつけ、整然と並び舞台下の交流を広げました。北海道平和委員会青年協議会のメンバーは大通西8丁目広場の入口付近で原爆パネル展を開催し、参加者の注目を集めました。全体として気温が高い土曜の午後、暑さに負けず各地から駆けつけてきた人々によるほのぼのとした平和な空気がありました。

P7050015■旭川代表団のメンバー

写真は旭川の仲間達。とはいえ集会要員として何名も手伝っていたのでごく一部です。みんな笑顔で集会の雰囲気を表していると思います。この空気を報道できたのは「赤旗」くらいではないでしょうか。商業メディアにはこの視点が無かった、といわざるをえません。

P7050019 ■デモ行進する旭川の面々

自然とピースウォークも平穏になります。みんな整然かつ平穏でした。自らの訴えをただ口にしていただけです。いわゆるシュプレヒコールでも「大国の横暴勝手なサミットには反対」という言葉はあっても、サミットの開催自体に「反対」する訴えはありませんでした。もちろん多様な参加者がいましたので「反G8」などのプラカードを掲げる人はいましたが、そういう訴えの人も含めて平和的にアピールしようとの趣旨でした。

最後に警察の過剰警備について紹介します。

これは本当に腹立たしく、なぜこの実態をメディアはもっと報道しないのか?と疑問に思うくらいです。私たちが集会に参加している時点ですでに近くの歩道上(というかビル敷地も含め)に大量の警察官が集結していました。集会参加者より多いのではないか?と思うほどです。

P7050012 ■集結する警察官

デモが始まると、沿道で堂々とピースウォーク参加者の肖像権を侵害するビデオ撮影をする警察官たちを発見。

P7050020 ■ビデオ撮影する警察官

抗議しようかと思ったのですが、通常、このようなデモの際、警察側との交渉は主催者が窓口一本化しているため、実行委員に伝えるべきと思い探したのですが付近に実行委員がいないため、記録写真だけに留めました。

過剰警備もはなはだしいなかでもピースウォークに参加していた山田に2回沿道から声をかけられる出来事がありました。最初は海外の市民メディアの人だと思いますが、通訳の日本人と一緒にマイクを持ってインタビューされました。「G8各国に何を求めますか」との質問だったので「大国の利益にとらわれず、世界中の人々が平穏に暮らせる仕組みを作ってほしい」と私の願いを離しました。次に声をかけてくれたのは沿道でピースウォークを見ていた一市民の若い女性。信号待ちで立ち止まっていた山田に駆け寄ってきて「虹色の旗はどういう意味なのですか?」と聞かれました。山田は虹色のピース旗を掲げていたのです。虹と平和の由来は、虹がそもそも神と人類をつなぐ橋であって、地上のあらゆるものを帯にしてつないだものと言われ、融合の象徴であり平和の色彩と言われています。なのでそのことを紹介し「単に戦争を無くすだけでなく、世界の多様な人々が融和・調和し生きていけるような願いをこめています」と話すと「ありがとうございます」っと納得顔で戻っていかれました。沿道の人々は、もちろん「騒がしい」と迷惑顔の人もいたでしょうが、後者の女性のように非常に注目し関心をもって歩道から見ていた人が多かったのです。そのことを報じたメディアもほぼありませんでした。

過剰警備はどんどんエスカレートし、パルコ前からススキノあたりでは交通機動隊の酷い「市民抑圧」状態が目立ちました。

P7050024 ■パルコ前の機動隊員

ピースウォークの列が歩く札幌駅前通からパルコに向かって左側には曲がれないように機動隊員がジュラルミンの盾で壁をつくっています。これでは車も通れません。この左側は人が排除され彼らの言う「クリーン」地帯となっていました。

P7050025 ■ススキノ交差点前

ススキノは最悪でした。国道の横断歩道の両脇に盾を向けた機動隊員の壁が両脇に並び、その間をピースウォークが通過しろというのです。彼らはピースウォークが市民に向かってアピールするものであることを理解しているのでしょうか?

サミットだから特に酷い状況ではありましたが、警察の警備方針というのは普段と原則変わってなく、このような市民無視、主催者無視の自分勝手な過剰警備をします。それでいて「安全が保障できない」などと主観的判断ばかりを主催者に押し付けてきます。デモ申請では「聞けないなら許可しないぞ」とばかりの脅し、そうでない場合でも「何かあったとき責任持てない」「警察には責任が無いことを明言せよ」と高圧的に言ってきます。

聞いたところによれば、デモ隊にむけて盾をむける警察はいわゆる先進国ではあまり例が無いそうです。基本は外に対して盾をむけ、表現の自由を行使するデモ隊を守る、役割を担うそうです。デモ隊に対し盾をむけ警戒する日本は、明らかにデモ隊を敵視しているというのが海外ゲストの感想だそうです。

このような大規模な過剰警備の中、現場の隊員たちもかなり神経質になりピリピリしていました。現場指揮官と思われる星が3つとかついた機動隊員が、動きのスムーズでない部下に「早く移動しろっ!(怒)」と怒鳴っているようなシーンを何度も見かけました。警察自体、遠くの県から動員され、サミット準備の長期警備で神経を削り、イライラ・ピリピリしながら警備していたのです。普段なら何事もないようなささいなサウンドデモの人たちに対し、「鬱憤晴らし」なのか「実績(功績)作り」なのかわかりませんが逮捕劇を繰り広げたのではないでしょうか。現場を間近に見た人々のレポートを読む限り、作られた逮捕劇、と私は推察します。早期釈放と不処分を求めます。

以上が平和サミットを求める7・5札幌ピースウォークに参加しての感想です。様々な課題を露呈しながらも、思想信条の異なる多様な個人・団体が共同できた意義は大きいと思います。一致点での共同、非暴力での共同こそ市民の願い実現するパワーなのだと実感しました。この流れを今後もすすめる努力を旭川でも強めたいと思います。

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