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2008年4月14日 (月)

上富良野演習場外の国立公園散策フィールドワーク

旭川平和委員会青年部では、3月8日付北海道新聞の記事をうけて陸上自衛隊上富良野演習場の国立公園への拡張問題の現場を調べるため現地フィールドワーク(FW)を行いました。FWには地元の地形や自然、動植物について見識をおもちの自然保護団体メンバーの方に趣旨を説明の上、ご協力いただき、同行していただきました。

0002 以下は、参加した青年部員U・Nさんのレポートです。レポート中にあるように、私たちの現地FWは結果として上富良野演習場の拡張地域に足を踏み込んだことになります。私たちの目的は演習場用地に管理者の意に反して「不法侵入」することではなく、演習場エリアの外から周辺地域の様子を確認することにあります。よって陸上自衛隊上富良野駐屯地に問い合わせたところ札幌防衛局にまわされ、札幌防衛局は「地図は無い」と返答される(自然保護団体A氏談)など無責任な態度に終始しました。仕方なく、道新記事の図を参考におおよその演習場地域を地図上におとし、その周辺には踏み込まないよう注意して現地FWを行いました。現地に林野庁の標識があったことなどから、FW後、林野庁南部森林管理署に問い合わせたところ、詳細図のカラーコピーを提供いただきました。この地図を私たちの行動軌跡に落としたところ、結果として演習場拡張エリアを歩き回っていたことがわかりました。これは意図した行為ではないことを明記しておきます。〈山田〉

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さわやかな朝が台無しに・・・。

3月8日、道新朝刊をみてびっくり。自然あふれる国立公園が演習場になっているなんて!(当会ブログの該当記事参照)。驚きもつかのま、上富良野駐屯地の無責任で理不尽なコメントに、あ然。実際入山者はいるというのに、あっさり「立入禁止広報するつもりはない」。挙句、「(入山者は)勝手に入った」と・・・。私達国民の公園を“勝手に”演習場にしたのは、そちらでしょ? よく登山をする知人に尋ねたら、記事にもあるように「山スキーヤーなどなら、その区域に入ることは普通にありうる」といいました。「国立公園内に(実弾射撃が)着弾した例は無い」(駐屯地)からというのか、人命に関わることに対してこんな軽率な人が、国民の命を「守ってくれる」という自衛隊さんだなんてとても不安です。

自衛隊さんの代わりに(?)現場確認に行ってきました!

私たちからすれば問題だらけの国立公園買収。少なくとも駐屯地が「(市民が入山している)事実は把握していない」というなら私たちが確認してこよう!というわけで、私たちはある日の早朝、現場へ行ってきました。

さて私たちはいちおう演習場に侵入しないよう、その周辺を歩かなければなりません。頼りは道新記事から推測した演習場と他の国有林の境界線を記した地図と、我々の足跡を記録してくれる高性能GPS、そしてそのあたりの山をよく知るAさん。現場は標高1000mあたり。全員スノーシュー&スキーストックで、さあゴー!

P3290004copy ■出発地点にて

前夜からの雪が木の枝にうっすらと降り積もり、きれい。下を見ればかわいらしいテンの足跡があります。またスキー跡は何度も。スノーシューツアーの一行の足跡もありました。順調にすすんで40分後、ある一本の木の幹に何やら赤色のしるしが!マーカー(ペンキ?)で塗ってありました。みんな「!?」と覗き込んでみると、マーカー部分に林野庁の小さなプレートが貼ってあり、そこには【境界見出し 防○○○○(番号)】の文字。「【防】ってなに?」「防衛省の防?」「これってもしや演習場との境界のしるし?」と、にわかに騒然となりました。周囲を探索しましたが、同様のしるしはその一ヶ所のみ。私たちは憶測を抱きながらも、そのしるしが演習場の目印だとして奥に立ち入らないようにしながら外郭を歩くよう先をすすみました。

P3290010copy ■なんだこりゃ

P3290009 ■これがプレート

途中、お菓子の「きのこの山」みたいなかわいい木を発見。その近くで昼食をとり、帰り道に二ヶ所目の林野庁の【防】プレートをみつけました。これも演習場との境目だとすれば私たちは演習場の中を歩いてきたことになります。「こんな林道ちかくまで演習場が拡張されたはずはないよ」「そもそも【防】は防衛省と違うんじゃないか」などの声も。旭川に戻ったら【境界見出し 防】の正体と、正確な境界線を確認せねばなりません。最後、スノーシューが川に流されかけるというハプニングもありましたが(笑)、みな冬山トレッキング+その後の温泉(吹上温泉)♪を大満喫しました。

P3290030copy ■二ヶ所目のプレート

出入り自由(?)の演習場

一週間後、Aさんが林野庁から正確な境界線(下図のオレンジ線)を記した地図を取り寄せてくれました。それを【境界見出し 防】プレートのあった二ヶ所とあてはめると、ピッタリ!やはり【防】は演習場と国有林(林野庁管理)との境界のしるしだったということがわかりました。さらに地図に私たちの足跡(GPS軌跡→下図の緑線)をあてはめてみると、私たち演習場内をかなりウロウロしていたことがわかりました。そこでカップラーメンまで食べてしまいました。まるで自衛隊の冬山訓練のようです。推測した範囲が実際とずれていたのです。

20080329__ver2 ■ピンク線は推測した拡張地

20080329__ver4 ■全体像

私たちが通ったルートは“険しい地形”ではありませんでした。実際、正確な地図をもとに明らかになった演習場拡張エリアやその付近にはスキーで滑ったあとがいくつかありました。要は、山スキーヤーや登山者は演習場内にいとも簡単に立ち入ってしまえることです。しかもそこは着弾地の近く。やはり危険です。何事か起きる前に、国はまず安全対策すべきです。

素晴らしい自然のなかで感じたこと

トレッキングの途中、天然記念物のクマゲラがつついてぼっこりと穴があいた採餌木(※)がありました。クマゲラの威力すごい!演習場内にも当然ながら動物達が一生懸命暮らしていることがわかります。老いた大木の幹の皮が一枚一枚剥がれかけて模様をつくっているのも、味わい深いものがあります。人間でいえばわが町の長老様といったかんじ。今は静かに暮らす森の主なのでしょう。木々の合間を通り、透き通るような雪原を歩むにつれ、自然の威厳を強く感じます。(※さいじもく:鳥類が餌を採るための木。餌となる虫が樹皮の下に潜んでいるために木をつついてそれを食す)

P3290023 ■採餌木①

P3290028 ■採餌木②(地図の地点)

309 ■クマゲラ

演習砲弾の爆音や振動が、公園内に住む動物・植物達の生活にどう影響しているのか知りたいと思いました。また、国立公園は「自然公園法」に基づいて保護・管理されているとのことです。「自然公園法」がこの地域で果たして生かされ守られているのかということも、今回の件を含め学んでいきたいです。

またみんなで山へいきたいですね。ただそれも健やかな自然があるからこそできること。残念ながら今も森を壊し続ける人間がいます。私たちは平和とともに森を守っていきたいです。

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この問題は今後も調査しレポートしていきたいと思います。過日、第2回目の現地調査が行われました。そこでは営巣木こそ確認できなかったものの、真新しい採餌木が何ヶ所も確認され、Aさんからは別のキツツキと思われるドラミングを何回も聞いたと報告頂きました。

クマゲラ-wikipedia

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