上川神社例大祭の関連行事に旭川市長・自衛隊車両など参加
7月20日~22日まで、上川神社例大祭が開かれました。
左は7月20日付北海道新聞(旭川版)の記事です。上川神社例大祭では市内大成地区で行われる露天営業とともに神輿巡行と市民パレードが主な行事となります。神輿関連では、「神輿をあげる会・粋旭」なるグループが昭和60年に発足し、市内中心部でかつぐ行事も恒例となっているようです。
このうち神輿巡行と市民パレードが「事実上、(略)同じでは」ないか(記事より)と指摘されており、これ(市民パレード)に対する市長の出席と自衛隊車両の提供が問題視されていました。
実はこれらの問題提起は以前からありました。以下は2005年8月14日の北海道新聞短期連載記事よりの転載です。
記事にもあるとおり市民パレードの自衛隊車両には菅原功一前市長や祭典関係者、お稚児さんと家族らが乗車しています。市長は当時から「名誉氏子総代」との位置づけ。この職は西川市長も引き継いでいるということですね。市長が特定宗教の名誉職とはいえ「名誉氏子総代」の任に着き、その肩書きを記した自衛隊車両に乗り、市民パレードと称して神輿巡行のすぐ後ろを走るということに抵抗を感じる人もいるのではないでしょうか。
自衛隊は市長名の要請をうけての「部外協力」だといいます。「市民パレードだから問題ない」とのこと。自衛隊における宗教活動への協力はどうなっているのでしょうか。「自衛隊の宗教的活動についての通達」という文書があります。昭和49年11月19日に防衛庁事務次官名で出されたものです。通達では冒頭「宗教的活動については、憲法第20条及び第89条に明記されているところに従って指導されているところであるが・・・」と延べ、「今後更に下記事項について周知徹底」をはかるようにと通達されています。第20条については3項の「国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない」の部分、第89条については「公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない」の特に前段部分に該当するものとして注意喚起されていると思います。
通達では6項目について、それぞれ内容を記していますが、2番目に「部外行事への協力について」として以下の記載があります。「宗教的色彩を帯びた行事(神官、僧侶、牧師等の主宰する祭典、儀式等)に溶け込んだ形で、自衛隊の音楽隊、ラッパ隊、儀じょう隊等が参加することは、主催者が宗教団体、非宗教団体のいずれを問わず、宗教的行事に関与したことになるので、厳に慎むべきである。部隊等が宗教的色彩を帯びた行事に労力支援、物品貸与等の便宜を供することは、主催者が宗教団体、非宗教団体のいずれを問わず宗教的活動に対して便宜を供したことになるので、厳に慎むべきである」。
これを読めば主催者が「市民パレード実行委員会」であったとしても「宗教的色彩を帯びた行事」に運転手としての隊員の労力支援、自衛隊車両の提供としての物品貸与については「厳に慎むべき」と通達されています。では「宗教的色彩を帯びた行事」かどうか、実際に確かめなければなりません。7月21日、現場を見てきました。
(注1)「白丁」とは?/お祭りで神輿を担いだり、山車を引っ張ったりする人、またはその衣服のことを白丁(はくちょう)と呼んでおり、今でも全国各地のお祭りの神輿の担ぎ手は、この白丁衣装を着ています。頭に黒の白丁鳥帽子をかぶり、白の狩衣(かりぎぬ)と袴を着て、足には白足袋に白雪駄が一般的なスタイルです。もともとは律令制度の下で「はくてい」と呼ばれた無位無官の公民をさした「白丁」が起源かと思われます。朝鮮半島では被差別民の呼び名とされているようですが、ここで紹介している「白丁」とは別起源の言葉のようです。
※この若者たちは市内のとある専門学校の生徒さんが学校行事として動員されています。左はその専門学校のウェブサイトから。学生達の準備の様子が伺えます
※この他、列外に獅子頭もいました
※神輿巡行の最後(それとも「市民パレード」の冒頭?)に子どもたちの吹奏楽パレード。東5条小の前は明星中・吹奏楽部が演奏していました。「慰霊音楽大行進」の「伝統」がここに保持されているように思えます。学校単位で子どもたちを宗教行事に動員するのは、いかがなものでしょうか?
※先だって市内の保育園に「お稚児さん募集」のチラシが張り出されました。詳しく見ませんでしたが、応募していたら自衛隊車両に乗せられ、この行列に参加することになったのでしょうね。出発から2時間以上経過していたこともあってか、子どもらは飽きぎみの表情でした
以上が神輿巡行と市民パレードのおおよその雰囲気です。写真点数が多くなってしまう関係で、撮影したものの掲載しなかった車両もあります。
確かにそのまま宗教行事である神輿や神職の行列部分と、吹奏楽以降を「分けて」いる配慮が見え隠れします。しかしながら、同じ模様の神社幕をつけ、市民パレード部分にも「名誉総代」(上川神社の名誉総代は旭川市長と商工会議所会頭が歴代就任している)「祭典委員長」などの祭典要職が乗車し、お稚児さんが続く。車列に乗車しているのは神社関係者及び祭典関係者のみ。その車列を「市民パレード」と銘打っただけで(自らが勝手に区分しただけで)、「この部分は宗教行事ではない」と主張することは論理的に無理があるといわざるを得ません。山田の印象は「明らかに宗教行事」です。
沿道には市民もチラホラ出てきて見ています。車列のスピーカーから「氏子のみなさんは穀物をお供えください」という趣旨のことを言っていました。若い専門学校生の白丁さんたちは、これを受け取って賽物函に入れます。「市民はみな氏子」との認識なのでしょう。だとすれば、それは「市民パレード」ではなく氏子の祭りであり、宗教行事そのものではないでしょうか。
ところで、こんな不心得者も出ています。
容疑者は恐らく、前日の北海道新聞記事(上で紹介のもの)を見て勢いで脅迫電話をかけたのでしょうが、軽挙としかいえません。私たちも西川市長の参加には異論がありますが、だからといって暴力でどうこうしようとか、ましてやテロや妨害などはもってのほかです。私たちは道理ある主張を幅広い市民に伝え、これを支持いただくなかでこそ平和な社会の実現が期待できると考えています。
重ねて申し上げます。暴力や脅迫は絶対に許せません。戦争という最大の暴力行為を無くすために、非暴力・平和主義の行動を一貫してすすめます。
さて話はそれましたが、この件、今後も引き続き取材・調査していきたいと思います。閲覧読者のみなさんからの情報・ご意見をお願いすると共に、続報にご期待ください。
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